会社都合による退職金の請求等が認められた事例

  • 慰謝料
  • 退職金

事案の概要

 相談者は、相手会社に長年勤務してきましたが、経営者からのパワーハラスメントや違法行為の強要に耐えかねて、やむを得ず退職しました。
 退職後、会社からは、退職金規程に基づき、自己都合扱いで退職金が支給されました。これに対し、当方は、退職の経緯から、会社都合扱いによる退職金が認められるべきと主張し、自己都合の場合との差額の支払いを請求しました。
 また、会社の年次有給休暇の管理が杜撰だったことにより取得が認められなかった分の賃金や、過去の社会保険料の不正申告により将来の年金が減額になったことに対する損害賠償、パワーハラスメントに対する慰謝料等も請求しました。

解決に至るまで

 交渉では会社側と折り合いがつかなかったため、裁判所に訴訟を提起し、会社による違法行為やパワハラの実態等を、具体的な証拠資料に基づき丁寧に主張立証しました。
 その結果、裁判所からは、当方の主張を基本的に認容する和解案(退職金については、相談者の職種・職務内容等を考慮して、会社都合における規程上の支給額の上限に近い金額)が提示され、この和解案をベースに会社との間で和解が成立しました。

解決のポイント

 裁判例等の積み重ねが多いとはいえない論点がいくつもあり、会社側の態度も非常に固かったため、解決には困難が予想されました。
 もっとも、訴訟における丁寧な主張立証活動により、裁判所を説得できたことで、当方の主張をベースとした解決につながりました。

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